December 14, 2008

殿、お山の大将ごっこももういい加減おやめになったら?

・支持率
 麻生内閣の支持率が軒並み20%台に下がった。この結果に驚いた人もいないだろうし、落胆したのは麻生氏くらいで、自民党支持者もそうでない人も当然の結果として受け止めただろう。
 
 今になって「麻生氏は自民党の中でも異端児だった」なんて言いだす同僚議員まで出てきて、国民の一人として改めて国民を無視した「議員、政党のための政治」って感じだね。

 総理大臣になりたくて仕方なかった男がようやく夢を実現した。自分の一言で議会が動き、国民の注目が彼の一挙手一投足に集まる。そりゃ快感だっただろう。ところがアキバのオタク達もびっくりの失言。周囲が引きまくっているというのにいつまで総理の椅子にしがみついているつもりか?

 米国では来月誕生するオバマ政権に大きな期待がかかっている。地球規模の不況問題、環境問題…。
 日本は言うだけ総理のおかげで何一つ打開できない政治空白がいつまで続くのか。この年の瀬に生活不安を感じている人がどれだけだけいるのか、ホテルのバーで高級酒をあおっているようなお方には実感がなくてもしかたがないのだろうが?
 
 そんなことで済ませられる話じゃない。


・ 遼くん 真央ちゃん快挙
 スポーツの世界ではゴルフの遼くんフィギアの真央ちゃんが今年をきっちり締めくくってくれた。
彼らの精神力の強さと集中力には感心するばかりだ。
私の17,8の時のことを思い浮かべると、今より集中力はあったかな、いや、集中力も精神力も10代の頃は自信がないな。ちゃらんぽらん生きていたような気がする。夢はあったけどね。それに向かって努力するといっても大したことしてなかったな。

 今や男子ゴルフ界を代表するかのようなしっかりしたコメントを聞かせてくれる遼くん。
 フォワっとした印象の中に秘められた闘志を持つ真央ちゃん。

 世界に誇る日本の若者たちに心からエールをおくりたい。

・そして私の後輩たちも
 エールをおくりたいと言えば20余人の若者たち。
11月30日日曜日から今日まで3回にわたって声優を目指す若者たちと触れ合う機会があった。

 今年10月、今の私の生みの親である野村道子さん(わかめちゃんやしずかちゃんの声で知られる)がいつものかわいい声で「教えてみる?」と誘ってくださったのだ。師匠の道子さんは声は可愛いが実にキビシイ師匠である。仕事をする上で最も怖い人だと言っても過言ではない。
長いことリポーターの仕事をしていた私だが、並行してNHK教育で声優としての仕事も続けている。声優としてはまるっきしへたっぴーな私が果たして人に教えることなどできるのだろうか?
リポーター講座ならいくらでもしゃべれるんだけどな。
などと思いながら彼らの前にたった。

 道子さんと私の出会いも今回出会った若者たちと同じような状況だった。

 当時某メーカーのショールームでインテリアの仕事をしていた私は「このまま嫁に行くのはいやだ。ダメもとで夢に挑戦してみよう」と一念発起してあるワークショップの門をたたいた。そこに講師として来てくださったのが道子さんだった。
最終日、ご主人の内海賢二さんがご友人の故青森伸さんと
お話をしに来てくださった。
その時の言葉は今でも忘れない。「君たち、プロになろうなんて思うなよ。そんな甘い世界じゃないんだから」あの大きな眼で、道子さんとは違う厳しさがそこにあった。

 当然プロなんてあきらめていた私のもとに数日後ワークショップの主催者から電話があった。「賢プロの野村道子さんから事務所に所属してプロとしてやってみないかとお誘いがありました」と。この一本の電話が私の人生を大きく変えたのである。

 そんな大昔のことを思い出しながら「これから」の若者たちと過ごした約8時間は改めて私演じることの楽しさを教えてくれた。
先生としては全く未熟な私の一言一言にきっちり反応してくれた彼らに感謝以外の言葉はない。

 20余人の若者たちはとにかくやる気がある。互いに切磋琢磨し合いながら今日のミニ発表会を迎えた。
正直こんなに上手くなるとは思っていなかった、というのが本音である。

 プロを夢見る彼らの道はまだまだ先が長いが、私から彼らに贈る言葉は
「どんなに辛くてもどんなに苦しくても楽しんじゃおうぜ。そして明日の自分のあるべき姿を決して見失うなよ!」

 遼くんや真央ちゃんに負けないきらきら瞳が輝く彼らに出会えたことは私にとって貴重な経験となった。
 
 私も彼らに負けないよう頑張んなきゃっと、ふんどしのひもを締め直したのだった。


 null

December 07, 2008

ハートを贈るお手紙が…

・郵便事業会社 コンテナ置き忘れ
先日郵便事業会社が大阪の倉庫内に12万通の郵便物の入ったコンテナを2ヶ月以上も置き忘れていたとの事実が発覚し新聞テレビなどが大きなニュースとして取り上げていた。

事の重大さを伝えたニュースの核心はその12万通の中に数万通の年金特別便が含まれていることにあった。ずさんな管理の上に改ざんまでしていた社保庁がらみで年金特別便が届かなかったって大騒ぎしてたんだろうけど、その他の10万通近いお手紙のことはどうなのだろうか。

 どれだけ大切なものが含まれていたかしれない。誰かと誰かの関係を壊すようなことになっていたかもしれないし、まちのぞんでいた手紙がこなくて悲しい思いをしていた人もいるかもしれない。しかしそんな一通一通の手紙の重みに触れるコメントがまるでなかったことに少々がっかりした。
 
 報道の仕方が違うのではないだろうか?
年金特別便のように誰がいつだれに送ったかが分かるものについてはいくらでも手のうち用はあるだろうが、10万ものあの人からあの人にあてたお手紙については一通一通お詫びを添えてお届けしたのだろうか? 差出人とお届け先すべてに対してそうしたのだろうか?

その事件の直後に郵便事業会社の社員が集団痴漢をはたらいたというニュースがあった。郵政民営化とはどちらの事件も直接関係のないものだが、ついつい民営化が正しかったのか? 見切り発車で内容が十分ではなかったのではないか? など、余計なところに考えが及んでしまうのである。