April 11, 2012

おかえりなさい しらせ

南極観測船「しらせ」が4/9東京晴海埠頭に帰ってきました。
聞くところによると、今回の航海はかなりの難航海だったのだそうで本当にお疲れ様でした。

今年は18年ぶりに昭和基地への接岸ができなかったというほどの海氷と雪に見舞われたとのこと。
海氷は4メートルに達していてその上に2メートルも積雪していたのだそうです。

船ごと体当たりをして氷を割る砕氷船「しらせ」は往復4000回を超える体当たり(ラミング砕氷)をした結果右の舵を損傷し、帰路は左の舵だけで20000キロもの航海を続けて戻ってきたのです。

このようなことは53回を数える南極観測の歴史でもはじめてのことだそうで、それほど南極付近の環境が苛酷なものに変化してきているということの現われなのでしょうか。

右舵の応急の処置も不可能な事態に輸送艦と補給艦を応援に向かわせるかどうかも検討されていたそうで、最悪「しらせ」は氷に囲まれた海上で最小限の乗組員と「越冬」ということも視野に入れていたのだそうです。

私は毎日「南極観測のホームページ」で2/13に帰路に着いた「しらせ」の航行の様子を見てきました。
2/13日から1週間近く「しらせ」の位置は全く変わらないものですから、ずぶの素人の私は「更新されていないのかなぁ」と思うほどでした。 「しらせ」の右舵が帰路に着いた2/13その日に損傷していたなんてく知らぬまま。

ようやく「しらせ」の位置が日々動き出して、航空写真で見ると青い海の上に出たときは自分のことのようにホッとしましたね。

オーストラリアのフリーマントルで観測隊とお別れ、ミッションのひとつを終了しさぞ安心したことでしょう。でも、その後も左舵
1枚で航海は緊張の連続だったのではないでしょうか。

乗組員の皆さん、「しらせ」お疲れ様でした。

しっかりメンテナンスしてもらって、また秋には元気に南極に向けて出航してくださいね。