October 10, 2007

拉致家族と二酸化炭素排出権 (ジョジョの日記はHPのジョジョのページにお引越ししました)

・蓮池兄ってもうちょと横柄かとおもってた! 
 昨日都内某所で拉致被害者家族の蓮池透さんの講演会があった。
蓮池さんはテレビで見るよりも小柄な感じがして、思ったよりもとても腰の低い人だった。

・拉致被害者帰国の舞台裏 
 お話の内容は5人が帰国した時の報道されなかった裏側、その後の5人がどんな生活を送っているのか、残っている人たちを救出するために経済制裁は正しいのか、5人は拉致されて25年日本を忘れることで楽になれたことなどで、1時間半の講演だった。

 蓮池さんは帰国した弟たちを2度と北朝鮮に戻さないためにあらゆることを考え、実行した。政府の拉致対策室など何もしてくれなかったそうだ。運転免許証を何とか再交付してもらったり、思い出の地を回ったり、友人に合わせたり。

 北朝鮮からは監視員が2人付いてきていたらしいが、絶対に接触させなかったそうだ。日本滞在期限は決められていて、その間に何としても5人の気持ちを変えなければならなかった。日本政府は北へ戻る予定の日にチャーター機を飛ばす予定もしていたという。
そして、弟薫さんの心が決まった。日本に残る。

 その後家族も帰国した。その時聞いたそうだ。5人が帰国した時についてきた監視員はどうしたかと。子供たちの答えは「いなくなtった」ということだった。役目を遂行できなかった2人の監視員は強制労働など、厳しい収容所にいれられてしまったのだろうか?それとももう生きていないのだろうか?

・帰国家族の生活に嫌がらせも
 帰国した5人は国からの経済的な支援を受けている。その支援も来年あたりいったん期限がきれるのだそうだが、たぶんまた延長になるのだろう。

 しかし、5人はその支援を受けているがためにいやがらせを受けることもあるという。そのため、薫さん家族は旅行にも行かず、質素に目立たないように暮らしているという。薫さんは翻訳の仕事と大学の非常勤講師の仕事などで何とか国の支援なしで生きていきたいと言っているようだが、そんな彼らは地震で被災した。せっかく独立して生活を始めた矢先に自宅を失ったという。

・空白の25年が意味するもの 
 今は何とか生きられる、でも彼らに将来の保障はないのだ。
彼らの25年はただの時間的な25年では済まない。社会的な土台を築くもっとも大切な時期が全く空白なのだ。土台がない中で新しい生活を築いていくことの大変さは私たちには想像もつかないのだ。

 最後の蓮池さんは、もし国交正常化したら北朝鮮に行ってみたいか?という質問に「弟たちが25年間暮らしたところを見てみた い!」と語った。
 私たちに拉致被害者たちの気持ちを理解することなどとてもできない。しかし、彼らが暮らしやすい社会にする手伝いくらいはできるかもしれない。
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・想像力とリポーター
 蓮池さんのことを書いていたら10年くらい前、ある先輩に言われたことを思い出した。それは沖縄の基地問題について話をしていた時のこと。
 私たちは沖縄に遊びに行くと基地周辺のアメリカナイズされが雰囲気に魅力を感じる。基地には撤退してほしいと思いながらもあの基地のある町は楽しい。そんなことから、私は基地問題を報道する立場にいながら、沖縄の人々の本当の気持ちなんて全く理解していないんだろうと思った。
 そのことをある先輩に話すと「何言ってんだよ。そんなの想像力を働かせろよ。リポーターやってってそんなことも分かんないのかよ」と。想像はできるよ。でもそれはあくまで想像であって、当事者の気持ちではない。もしかしたら当事者の気持ちと全く同じかもしれないし、全く違うかもしれない。想像力は必要だと思うが想像でわかったふりをしてはいけない。そう!わかったふりが一番良くないのだ!!

 私は想像で気持を代弁するよりも、当事者の言葉をそのまま伝えた方が聞く人の心を打つだろうと思う。
私たちリポーターの仕事は事実を伝えそこに自分の意見を加えることはあっても当事者の気持ちを想像で伝えるものではない。
私に想像力を働かせろと言った先輩は今もTVで想像力を駆使してリポートをしているようだ。
ちょっと余談でした。


・排出権って何?
 今日は雑誌「ソトコト」100号記念の環境シンポジウムに行った。テーマは「カーボンニュートラルな国・ニッポンへ」
定員が400人とあったがぎっしり満席だった。
 
 CO2排出削減について企業の取組などの紹介があって、排出権についての説明を聞いた。
実はソトコト年間購読すると排出権が365kgついてくるというのだ。うっ、これってどういうことだ。

排出権とは:
開発途上の国などで温室効果ガス排出削減事行が行われる。
事業者は排出権を売りだしたいと国連に申し出ると、厳しい審査が行われる。合格すると排出権を売ることができる。とはいっても直接顧客に売るというわけではなく、金融機関が間に入る。
排出権は350kgで10,000円くらいなのだそうだが、売上は政府に寄付し、政府から開発途上の国の事業に支援金として送られるのだそうだ。

 回りくどいし、わかりにくい話だが、排出権を買うことで間接的にカーボンニュートラル事業に参入したことになるというわけ。

 まぁこれは一つの手段として良いとは思うが、どちらかと言えば個人というより企業に頑張っていただきたいテーマかな?
私たちはもっと家庭できるとこがあると思うし、すべての人に温室効果ガスの排出削減を意識してもらうための身近な取り組みの方が先決のような気がする。
でも、よいシンポジウムだったよ。


・国会いまいち期待外れ
 予算委員会が白熱しているようだ。
野党が頑張っているのはわかるがいまいち押しが足りないという感じもする。
それにこの時期に小沢さんの政治とカネ問題。あぁ〜、もう何やってんだか。

・国民には厳しい申請、国会議員は使いたい放題、こんなの許せる?
 ところで昨日公明党のなんとかっていう議員の質問の中で気になったことがあった。
災害支援というのはやたらと細かく申請しなければならないのだとか。被災して家を失ったような人がやかんやなべを揃えるにも申請が必要なのだとか。

 これを聞いてあきれた。
政治家たちは1円の領収証でがたがた言っている。国民には(しかも被災して日々の生活もままならない状態の人に対しては)細かいこと言っておいてこれはどういうことだ。

 先日ある衆院議員の秘書と話をする機会があった。
彼曰く、何を買っても領収証が必要なんて無理だ。
なんでも、宛名が長くて書いてもらいにくいとか、大勢の人が動いているので領収証の数もかなり多くなるのでそんなのまとめていられないのだそうだ。
 
 何言ってんだ!!!!!!!!!って感じでしょ?
大勢スタッフがいるんだったら領収書係りを決めて専任させたら?
宛名が長いってそんなの方法考えろよ。
わたしが思うに、領収証問題は議員先生よりも秘書とか周辺のスタッフが面倒臭がっているんじゃないの?

 議員先生の中にも問題のある人は多いが、政治家の秘書っていうのもその方が気にあぐらかいているようなところ、あるんじゃない? 領収証まとめるなんてことは個人事業主なら当然のことだよ。それも出来なくて庶民の生活を良くする政治ができますか?


おまけ:新時津風親方素敵だね。ファンになっちゃった。へへへ.....。